日記交換
普段日記は自分だけが読むものです。日記を交換するのはもう十二年ぶりです。そのとき、僕はまだ小学生でした。ある日、一つ年下の後輩が僕を呼び出しました。「どうしたの?」僕は聞きました。「あのね、あたしのクラスメートね、先輩と日記を交換したいですって。。。」「へぇぇ。。。俺と?!」「うん。。。先輩。。。なんとか彼女のために書いてくださいよ!」「それはさあ。。。まあいっか。。。書いてやる!」で、僕の初めての日記交換だったんです。
そのころ僕はただのがきで、彼女の気持ちは分からなかったです。それなのに、彼女の好き嫌いがその日記を通じて、だんだん分かってきました。その子はどんな人かとか、すきな食べ物や色とか、おもしろくてもくだらなくても、僕が分かりました。
そして、通信技術の進化とともに、日記交換や手紙とか、そういった連絡方法がどんどん使われなくなったんです。その日記は今までちゃんと保存してあるのかどうか、分かりません。ただ、その思い出は僕の記憶の中に残っています。